特集 消化管疾患
【コラム】腹部CT—見逃してはいけない所見を系統立てた評価法で確実に押さえる
山口 裕
1
Yutaka YAMAGUCHI
1
1沖縄県立中部病院 救急科
pp.688-694
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900332
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
消化管疾患の診断に内視鏡が大きな位置づけを占めることに疑いはないが,専門医の協力,前処置など,多くのリソースが確保でき,患者状態が許容されるという前提がまず必要である。実診療で,消化管の情報を得るためにCTを用いることは,特に重症患者では行われる。また,他の目的で腹部CTを施行した際に,偶発的な所見として消化管に異常を認めることもある。ここでは,消化管,特に虫垂炎を除いた小腸,大腸の一般的なCT所見に関して,見逃すと致死的な結果になる病態の所見(表1)を押さえ,そのポイントを中心に論じる。詳細は文献や成書1)を参照されたい*1。
Copyright © 2014, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.