特集 外来における予防医療
6.癌検診編:⑥大腸癌—国内外の推奨の違いとその背景を理解して,実際の診療にあたる
山田 徹
1
,
原谷 浩司
2
Toru YAMADA
1
,
Koji HARATANI
2
1東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科/消化器内科
2近畿大学医学部附属病院 腫瘍内科
pp.375-388
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900252
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大腸癌は,悪性腫瘍のなかでも頻度の高い疾患の1つであり,欧米諸国のみでなく,日本をはじめ,東アジアでも罹患率・死亡率ともに悪性腫瘍の上位に位置する1)。大腸癌検診は現在までにある一定の成果を収めており,国内外で推奨されている代表的な癌検診の1つでもある。本稿では,国内外のガイドラインの推奨内容と,その根拠となった原著論文の内容を紹介しつつ,国内の事情をふまえたうえで,現時点で実際にどう診療すればよいか考察する。これらの理解は,実際に検診を実施する立場である家庭医などのプライマリケア医だけでなく,検診後の精査やその後のフォローアップに対する解釈や方針を提示すべき立場にあるという点から,ホスピタリストにとっても重要である。
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