特集 外来における予防医療
4.海外での予防医療実践:①米国の現状—保険制度を背景に一般診察で実践される予防医療
伊藤 真次
1
,
玉井 杏奈
2,3
Shinji ITO
1
,
Anna TAMAI
2,3
1University of Hawaii Department of Geriatric Medicine
2台東区立台東病院 総合診療科
3東京大学医学部在宅医療学拠点
pp.315-321
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900242
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米国の自己破産の理由の1位は医療費1)と言われており,予防医療においても費用対効果の意識が非常に高い2)。医療費の高騰は日米共通の問題であり,日本の医療にも参考になる部分もあると考える。
本稿では,米国での予防医療について,具体的なガイドライン,医療背景,日本との違いなどにふれながら紹介する。周知のとおり,日米では保険制度や健康診断のシステムのほか,人種や文化による違いもあるため,米国のガイドラインで推奨されている内容が,そのまま日本に導入され,推奨されるべきかは,さらなる検討が必要である。
また,医学は日々進歩しており,予防医療も例外ではない。本稿の内容も2015年7月時点でのエビデンスに基づいたものだが,今後,新たな研究によって推奨内容が変わる可能性も大いにあり,常に新しいエビデンスに気を配ることが必要である。
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