特集 外来における予防医療
【コラム】入院時ルーチン検査は必要か?—各ガイドラインとChoosing Wiselyにみる適応
吉野 俊平
1
Shumpei YOSHINO
1
1飯塚病院 総合診療科
pp.308-313
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900241
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ルーチン検査とは,無症候性で臨床上の徴候がない見掛け上健康な患者に,病歴と身体所見では見つけられなかった病態の把握のために行われる検査1)とされる。入院する患者で無症状で健康な人は多くはないが,手術や手技を目的とした入院や,糖尿病や慢性腎臓病の教育入院などが該当する。
PubMedを用いて検索をしてみると,そのMeSH Databaseでルーチン検査はDiagnostic Tests,Routineとなり,レビュー論文・人・19歳以上の成人で絞り込むと276件が該当した。そのなかで,本稿の趣旨に関連するものの多くが術前評価であった。
本稿の前半では,術前評価でルーチン検査として行われる諸検査をピックアップする。後半では,術前評価とは別に入院の際にしばしば行われるルーチン検査を4つピックアップする。最近のガイドラインやエビデンスを確認しながらその妥当性について述べる。
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