特集 代謝内分泌
【コラム】アイソトープ治療の実際—抗甲状腺薬,手術と比較した有用性と適応,注意点
吉村 弘
1
Hiroshi YOSHIMURA
1
1伊藤病院 内科
pp.64-69
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900130
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Basedow病の治療は抗甲状腺薬,アイソトープ治療(放射性ヨウ素治療),手術の3種類がある。日本ではかつて手術が多く行われていたが,近年は減ってきている。抗甲状腺薬は重篤な副作用が多いこと,寛解に至らない例があることが問題である。一方,アイソトープ治療は,少数例でBasedow病眼症が悪化することが問題であるものの,発癌性は否定されており,治療後甲状腺機能は安定し,甲状腺腫も消失する。しかしながら,欧米に比べて日本ではアイソトープ治療はそれほど普及していないのが現状である。本稿ではアイソトープ治療の有用性について述べる。
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