特集 神経内科
【コラム3】傍腫瘍症候群—悪性腫瘍と神経症状,抗体との関係を整理する
日野 秀嗣
1
Shuji HINO
1
1さいたま赤十字病院 神経内科
pp.204-215
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900035
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
神経(中枢および末梢)や筋,神経筋接合部と神経系のどの部位にも障害をきたし得る傍腫瘍症候群(PNS)は比較的まれな疾患で,多様な症状を呈する。多くは腫瘍の発見に先行して発症する。これまでさまざまな“onconeural antibody”が報告され,これらの抗体は,その種類と腫瘍の種類におおよそ一定の関連性があることが知られており,PNSの診断や,その裏に潜む悪性腫瘍を推測するマーカーとして有用である。
本稿ではPNSの病態機序や臨床症状,検査・診断と抗体の種類,治療について解説する。
Copyright © 2017, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.