特集 どうする? PCAS
❾ 治療方針を支える予後予測—予測因子と評価のタイミングを押さえる
柏浦 正広
1
Masahiro KASHIURA
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科
キーワード:
予後
,
高次脳機能障害
,
低酸素脳症
,
心停止後症候群
Keyword:
予後
,
高次脳機能障害
,
低酸素脳症
,
心停止後症候群
pp.607-617
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102201225
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はじめに
心停止後症候群post-cardiac arrest syndrome(PCAS)の約半数は自己心拍再開return of spontaneous circulation(ROSC)後72時間以上昏睡状態が続く。昏睡状態にある患者では評価が困難であるが,神経学的予後が不良であることを予測することは治療方針の決定や家族への説明に大きな影響を与える。蘇生に関する各ガイドラインでも,ROSC後72時間以降に複数の予測因子を用いて予後予測を行うことが推奨されている。しかし,各予測因子の信頼性は異なり,評価時の注意点もあるため習熟しておく必要がある。
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