特集 管/ドレーン
第4章 泌尿器系の管
2.膀胱瘻・腎瘻カテーテル,尿管ステント—適応,造設法と合併症を知り,安全な管理を行う
八木橋 祐亮
1
Yusuke YAGIHASHI
1
1沖縄県立中部病院 泌尿器科
pp.637-646
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200304
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
膀胱瘻・腎瘻カテーテル,尿管ステント・カテーテルは,前稿の尿道カテーテルに比べるとICU医療従事者が遭遇する機会は限定される。しかしながら,尿道カテーテルの挿入困難例や骨盤骨折に伴う尿道外傷の患者には膀胱瘻が造設されるし,腎後性腎不全や気腫性腎盂腎炎,敗血症性ショックを呈した閉塞性腎盂腎炎では尿管ステント・カテーテルや腎瘻カテーテルを留置されてICU入室となる状況もあろう。本稿では,ICU従事者がこれらのカテーテルに遭遇する状況を想定して述べる。
Summary
●膀胱瘻は,キット製品が販売されているが,安全な膀胱瘻の造設法を知っておくことは集中治療医にとっても重要である。
●腎瘻カテーテルは,尿管の閉塞が高度で,尿管ステントによるドレナージが有効でない場合にも留置される。
●尿管ステントにはシングルJ,ダブルJなどがあり,合併症としては頻尿などの尿路関連症状や感染症などが挙げられる。
Copyright © 2016, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.