連載
え? 知らないの? VA ECMOとIABPの併用効果
髙𣘺 由典
1
1杏林大学医学部付属病院 臨床工学室
pp.888-893
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200230
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循環補助を目的とした体外式膜型人工肺extracorporeal membrane oxygenation(ECMO)は,心筋梗塞などに伴う心原性ショック,人工心肺離脱困難,難治性不整脈や劇症型心筋炎による低心拍出量症候群などに対する心補助を目的としたcardiac ECMOと,ECMOを用いた心肺蘇生法であるextracorporeal cardiopulmonary resuscitation(ECPR)がある。これらは静脈脱血-動脈送血で行われることからvenoarterial ECMO(VA ECMO)と呼ばれている。心臓の補助を目的としたVA ECMOは,主に薬物や大動脈バルーンパンピングintraaortic balloon pumping(IABP)を用いても十分な循環の回復が得られないときに,最終手段として用いられることが多い。その際,VA ECMOの逆行性送血により増大した後負荷の減少,遠心ポンプによる非拍動流の拍動化などを目的として,しばしばIABPの併用が行われているが,その効果に関しては不明な点が多い。
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