特集 ICUルーチン
第2章 ICUにおける検査・処置
8.レントゲン(胸部単純X線撮影)―毎日のルーチン撮影は本当に必要か
福田 龍将
1
Tatsuma FUKUDA
1
1東京大学大学院医学系研究科 救急医学
pp.209-215
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100646
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ICUでルーチンに行われる毎日の胸部単純X線撮影に意義はあるか。この命題に答えることは必ずしも容易ではない。患者の状態(病態,チューブやカテーテルなどの留置物の有無)によって答えは一様でない。
本稿では,過去の臨床研究に基づき,毎日のルーチン胸部単純X線撮影は必要か,またどのような患者の場合に考慮すべきかを考える。
Summary
●多くのICU患者にとって毎日のルーチン胸部単純X線撮影は不要と考えられる。
●毎日のルーチン撮影が有用となるような特定の病態やデバイスがあるかは不明である。
●デバイス留置後の確認のための撮影は有用である。
●デバイス留置患者に対するルーチンのフォローアップ撮影は一般的には不要である。
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