特集 急性呼吸不全
第2章 呼吸器疾患各論
6.びまん性肺疾患―Part 2:特発性肺線維症の急性増悪の診断と治療:実践可能な方法の検討
一門 和哉
1
Kazuya ICHIKADO
1
1済生会熊本病院 呼吸器科
pp.795-802
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100589
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Summary
●特発性肺線維症の急性増悪は,本邦で提唱され,欧米で認知されるに至った概念である。
●特発性肺線維症の死亡要因のなかで,急性増悪は約40%を占め,最多である。
●病初期から進行期の,どの段階でも急性増悪は起こり得るが,重症度が高い症例や病勢のある症例に急性増悪は起こりやすい。
●高分解能CT(HRCT)上の蜂巣肺所見に加え,急性増悪を示唆する新たな濃度上昇域の分布パターンや,牽引性気管支拡張像の広がりが予後因子となる。
●エビデンスに基づいた治療法はなく,人工呼吸器管理の適応は,個々の症例で十分に検討される必要がある。
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