連載 メガコードで学ぶ新生児蘇生の基本・2
酸素投与・陽圧換気が必要になった事例
赤平(東) 百絵
1
,
井上 信明
2
1旭川医科大学小児科学講座
2ロマリンダ大学医学部救急科小児救急部
pp.432-439
発行日 2007年5月25日
Published Date 2007/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101008
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新人助産師かずみの新生児蘇生物語……第2幕
かずみが緊急に分娩室に呼ばれると,分娩台でいきんでいる若い母親が目に入った。胎児の心拍数は低下している。
すでに蘇生用具の準備を始めていたベテラン助産師の稲葉さんが,かずみのほうに振り向き,状況を伝えてくれた。
「在胎週数37週,母親は1回経産婦,妊娠高血圧症で誘発分娩の最中です。胎児心拍数モニターで数回遅発性徐脈がありました」
「児の状態が良くないかもしれないですね」
かずみがそう言う矢先に破水し,産婦人科医の森本先生の「羊水の胎便による混濁はありません」と報告する声が響いた。
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