特集 AKI
9.「特集 AKI」解説
(1)真の集中治療医と腎臓内科医のcollaborationによる専門性を超えた知識の再確認を
柴垣 有吾
1
Yugo SHIBAGAKI
1
1聖マリアンナ医科大学病院 腎臓高血圧内科
pp.615-616
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100229
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“Intensivist”第3号では,急性腎不全(AKI/ARF)をテーマとした。今までの特集のテーマであったARDS,Sepsisと同様に,集中治療領域で頻度の高い重要な病態であり,取り上げられた必然性は言うまでもないであろう。しかし,今までの特集とかなり違う点は,執筆陣に集中治療領域以外の専門領域の者が多数含まれていることである。
専門分化の弊害をとやかく言うつもりはない。本特集を組んで,執筆内容を確認して思うことは,専門領域の違う者は同じ病態に対する視点がかなり違うということである。そしてそれは,互いに新鮮なものであり,大いに勉強になる。
急性腎不全に関して言えば,Acute Dialysis Quality Initiative(ADQI)やAKI Network(AKIN)など,専門分野を超えた専門家集団が知恵を出し合って,急性腎不全という共通の敵に立ち向かおうという機運が生まれている。本特集は,その意味でも真の集中治療医と腎臓内科医のcollaborationによるものであり,単なる雑誌の特集とは一味も二味も違うことがわかっていただけると思う。
以下,本特集の簡単な解説を行いたい。
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