特集 看護からみた保健・医療の今日的課題
住民のくらしを守るという意味の再確認を
吉田 幸永
1
1日吉町役場
pp.276-278
発行日 1974年4月10日
Published Date 1974/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205465
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保健婦活動20年がすぎた。1日1日の積み重ねが20年の歴史をつくった。
20年のキャリアがあるから,その人にねうちがあるとは言いきれない。20年の惰性が,かえってその人間をたいくつな人間にしているかもしれない。また,専門性なるがゆえに,1つの枠を自分のまわりにきずき,その中で安住しきっているかもしれない。自分のつくった枠の中は,平穏そのもので,自分にとって都合の悪いことは起こらない。ときどき外部から刺激が加えられることがあっても,それは保健婦本来の仕事ではない,と門前ばらいをかけ,自分の枠の中でそろばんをはじいて,うまくいっている答えを出しているかもしれない。
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