Japanese
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Bedside Teaching
観血的血圧測定における注意点
Pitfalls in Invasive Blood Pressure Measurement
渡辺 廣昭
1
Hiroaki Watanabe
1
1札幌医科大学麻酔科
1Department of Anesthesiology, Sapporo Medical University
pp.345-348
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900844
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一般に観血的血圧は血管内の圧をトランスデューサを介して直接記録するため,最も正確な圧と考えられている.確かに観血的血圧は信頼性の高い血圧であるが,波形を正しく再現することは容易ではない1〜4).特に圧波形に関して実際の臨床の場では,国内外を問わず私が質問し得た100名以上の循環器科,麻酔科,集中治療部医師およびME関係者でも80%以上が次のように考えており,正しく理解されていないことがわかる.1つは「観血的血圧としてカテーテルを介して記録された血圧波形は,なだらかなものよりも尖った鋭い波形の方が正しい」というもの,もう1つは「観血的血圧測定回路内の気泡は血圧波形を鈍らせることはあっても鋭く尖らせることはない」というものである.いずれも,限られた条件下では成り立つが,ほとんどの臨床の場では正しくない.
ここでは,主にこの2つの点について解説することにする.
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