快人快説
獣医の常識・医者の非常識
安部 欣博
1,2
Yoshihiro ABE
1,2
1安部どうぶつ脳神経外科クリニック
2上都賀総合病院 脳神経外科
pp.493-500
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202922
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獣医と人医のダブルライセンス
東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座 坪川 恒久
同僚の山川 健太郎 医師から「今度,うちの犬が脳腫瘍の手術を受けるんです」と聞いたときは,驚いた。どのような症状が出て,どのように診断され,そしてどこで手術を受けるのか。さまざまな疑問が湧いてきたが,しばらくして「いい先生と出会いました」と言う。その“いい先生”が本稿執筆者の安部先生であった。聞けば獣医と人医(ヒトを対象とする医師のこと,造語です)のダブルライセンスだという。その後,犬の手術がうまくいったと聞き,興味本位ながら安部先生のキャリア,考え方を知りたいと思い,執筆をお願いしたところ,ご快諾いただけた。
われわれ人医は,主に実験などで動物を用い,その成果・経験を人の医療に応用しているが,安部先生は獣医としてキャリアをスタートし,動物を救う手段として人の医療を学び,それを動物にフィードバックするという。まさに逆転の発想である。さて,どのようなお話になるのだろうか?
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