症例検討 よくあるトラブルを乗り越えよう 4
硬膜外カテーテルがなかなか抜けず,抜いたら先端が2cmほど切れていた!—カテーテルの素材を理解し,摘出と残存のリスクを考えよう
内海 功
1
,
近江 禎子
1
Isao UTSUMI
1
,
Sachiko OHMI
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院 麻酔科
pp.504-507
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200249
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症例
60歳の女性。身長160cm,体重67kg。子宮筋腫に対し,腹式子宮単純全摘術を施行した。既往歴として,20歳時に椎間板ヘルニアのため,椎間板切除術を受けている。
麻酔方法は硬膜外麻酔併用全身麻酔とした。硬膜外麻酔は,T11/12から穿刺を試みたが,穿刺困難であった。何とか傍正中法にて深さ5cm,頭側5cmに固定した。
術後3日目,婦人科研修医が硬膜外カテーテルを抜去する際,抵抗を感じたが気合いで引き抜いたところ,カテーテルの先端が切断していることに気が付き,担当麻酔科医に連絡があった。
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