徹底分析シリーズ 気道管理“気導道”免許皆伝を目指して(後編)
NPPVをどう活用するか—基本を身に付け,手術室で応用
八幡 俊介
1
,
二階 哲朗
1
Shunsuke YAWATA
1
,
Tetsuro NIKAI
1
1島根大学医学部 麻酔科学教室
pp.534-538
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202544
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急性期診療における非侵襲的陽圧換気療法non-invasive positive pressure ventilation(NPPV)は,睡眠時無呼吸症候群obstructive sleep apnea syndrome (OSAS)における気道閉塞解除を目的とした持続気道陽圧呼吸(CPAP)とは異なり,気道が開通していることを前提とした急性呼吸不全に対する呼吸療法である。気道が開通していないのであれば侵襲的陽圧換気療法invasive positive pressure ventilation(IPPV)を考慮しなければならない。また,NPPVによりIPPVの適切な開始時期を逸する可能性があることも知っておく必要がある。気導道の探究者として,本稿ではNPPVの基本を身に付け適応疾患を知るとともに,麻酔への応用を考えていきたい。
なお,本稿では日本呼吸器学会の『NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)ガイドライン』1)にならい,CPAPを含む意味でNPPVという言葉を使用する。
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