快人快説
麻酔科医×公衆衛生学—キャリアパスとしての公衆衛生大学院の紹介
小原 崇一郎
1,2
,
中田 善規
1,3
Soichiro OBARA
1,2
,
Yoshinori NAKATA
1,3
1帝京大学大学院 公衆衛生学研究科
2都立大塚病院 麻酔科
3帝京大学医学部 麻酔科学教室
pp.87-95
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202165
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
読者にとっての公衆衛生学のイメージはどのようなものでしょうか? ひと昔前の医学部で学んだ方には,保健統計,医の倫理と患者の人権,医師法とそれに関係する法規,産業保健や環境保健など,暗記中心の分野で「退屈な授業」というイメージがあるかもしれません。多くの臨床医が「興味深かった科目ではなかった」と言うのは,筆者らと共通するものです。ですので筆者らが,まさか公衆衛生大学院で後期博士課程まで修了するようになる(小原)とは,また,公衆衛生大学院で教鞭をとるようになる(中田)とは,思いも寄りませんでした。
周術期医療に携わる麻酔科臨床医が公衆衛生学を学ぶ意義があるのでしょうか?
また,あるとすれば,公衆衛生大学院での学びのどこにあるのでしょうか?
Copyright © 2022, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.