兵どもが夢の跡
—かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ動物モデル 前編—神経障害性疼痛モデルの終焉
溝部 俊樹
1
Toshiki MIZOBE
1
1京都府立医科大学 麻酔科学教室
pp.924-928
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202079
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『Science』『Nature』などの一流雑誌に最先端の研究結果が掲載され,難病への画期的な新薬・治療法の発見が発表されるのは毎週のことである。
「動物モデルで有効性が確認されました」,「新薬の臨床試験が始まりました」,とシンポジストたちが新しい治療法を学会で発表するのは毎年のことである。しかし,実際に臨床現場に新しい治療薬が登場するのは10年に1回すらない。
スポットライトを浴びて夢物語を披露していた人は皆誰も,今はもはや落穂となった夢について黙して語ろうとはしない。
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