臨床メモ
乳児が泣きやまぬとき
大塚 昭二
1
1賛育会病院・小児科
pp.1501
発行日 1967年10月10日
Published Date 1967/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201965
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日常,乳児が原因不明で啼泣することはよくみかけるものである。この啼泣も一時的であれば,さほど母親が不安にならぬだろうが,このテーマのように,ある程度長い間泣きやまぬとき,ことに夜間においては,いつそう不安になるようである。このことは夜間の時間外患児に,この種の訴えで来院するものがかなり多いことで裏づけられる。しかし実際問題として,この泣きやまぬ原因をさがし出すことは,一般的でありながら必ずしも容易ではないことがしばしばある。すなわち決め手がわからぬことが多いということである。そこでこの場合の考えるポイントについて簡単に述べてみたいと思う。まず原因を大きく分けて乳児に異常のない場合と異常のある場合と二つに考えると便利である。
1異常のない場合
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