徹底分析シリーズ 遠隔医療の現在地—現状を知り,われわれの仕事と社会的インパクトを考える
オンライン診療の光と影—ポストコロナ時代に向けて
中里 信和
1
Nobukazu NAKASATO
1
1東北大学大学院医学系研究科 てんかん学分野
pp.690-694
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202023
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オンライン診療とはスマートフォンやパソコンのビデオ通話機能を活用した診療形態である。「遠隔診療」とも呼ばれるが,そのメリットは患者が遠隔地にいる場合だけに限らないことから,最近は「オンライン診療」のほうが多用されている。オンライン診療のメリットは,感染リスクの回避や過疎地の医療改革だけではない。対面診療にはない多くのメリットがあり,高度で専門的な医療を地理的制限なく普及させる威力をもっている。関連する法律や運用上の規制が厳しいため,日本での普及は海外より著しく遅れていたが,COVID-19のパンデミックによって,これらの規制は2020年初頭に時限付きで緩和された。パンデミック終息後にこそ,オンライン診療の本格的発展が期待される。
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