コーヒーブレイク
高齢化社会の光と影
寺田 秀夫
1,2
1聖路加国際病院内科
2昭和大学内科
pp.796
発行日 2003年7月15日
Published Date 2003/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101096
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最近ある高齢者レジデンスを訪れる機会があった.このレジデンスの平均寿命はほぼ75歳で,約200名の老夫婦あるいは連れ合いを亡くした独身者で経済的に富裕な人達が生活している瀟洒な建物である.
その人達の健康管理やケアに当っているクリニックの壁に架けてある立派な額のなかに下記の文章が書かれてあった.
長寿の心得
人生は60歳から
1.70歳でお迎えの来た時は只今留守と云え
2.80歳でお迎えの来た時はまだ早いと云え
3.90歳でお迎えの来た時はそう急がずともよいと云え
4.100歳でお迎えの来た時は頃をみてこちらからボツボツと行くと云え.
気がながく,心はまるく,腹たてず,
口つつしめば命ながらえる 合掌
この額を読んで何ともいえぬほのぼのとした思いを覚えた自分であった.
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