徹底分析シリーズ パルスオキシメータ:世界の患者安全を変貌させた発明
日本のパルスオキシメトリ普及に一医療輸入機器商社(東機貿)が果たした役割 The Role Played by an Import Company in Introducing Pulse Oximetry to Japan—私と会社とパルスオキシメータ Me, My Company and Pulse Oximeters
佐多 保彦
1
Yasuhiko SATA
1
1株式会社東機貿
pp.276-279
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201931
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パルスオキシメータは日本光電工業株式会社(以下,日本光電社)の青柳卓雄博士が発明した技術である。日本発の装置であったが,当時(1970年代後半から80年代中頃),日本製品はほとんど売れていなかった。人工呼吸器や麻酔器などの販売で国内・外の麻酔科医との接触の多かった弊社は,米国のパルスオキシメータ市場の動向に注目はしていた。しかし開発に臨床医の関与がなかったためだろう,機能やデザインも含めて垢抜けず,日本の麻酔科医のパルスオキシメータへの理解と関心は高くなかったと思う。
本稿では,株式会社東機貿60周年誌『樹齢60年父が植えた木を育てて』を紐解き,パルスオキシメータが日本の現場に普及していく過程で弊社が果たした役割を紹介する。
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