連載 判例ピックアップ 番外編
米国におけるオピオイドクライシスの本質—後編:利益と保身を追求した販売戦略に加担した面々
奥田 泰久
1
1獨協医科大学埼玉医療センター 麻酔科
キーワード:
非がん性慢性疼痛
,
オピオイド使用障害
,
OUD
,
Purdue Pharma社
,
Sackler家
,
オキシコンチン
,
裁判
Keyword:
非がん性慢性疼痛
,
オピオイド使用障害
,
OUD
,
Purdue Pharma社
,
Sackler家
,
オキシコンチン
,
裁判
pp.90-95
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201885
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●Summary
非がん性慢性疼痛に対する医療用オピオイドの積極的な処方から始まったオピオイドクライシスopioid crisisは,数千にも及ぶ訴訟が起こされ,多くは原告の訴えが認められた(前編)。Purdue Pharma社(以下,パデュー社)を中心とした製薬会社を相手にした裁判の過程や報道機関の調査で,パデュー社と他の製薬会社がそのターゲットを患者のみならず,政治家,行政,司法,医師,病院,報道機関,学会などに執拗に広げ,潤沢な資金を惜しげもなく投入して懐柔し,自らの繁栄と保身に執着した実態が明らかになった。
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