紹介
1.39から1.58へ—動脈血酸素含量の新計算式を提案します
広田 喜一
1
,
村田 宮彦
2
,
新宮 興
3
Kiichi HIROTA
1
,
Miyahiko MURATA
2
,
Koh SHINGU
3
1関西医科大学附属生命医学研究所 侵襲反応制御部門
2東海大学 基盤工学部
3大阪赤十字病院 麻酔科
pp.1125-1127
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201812
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酸素は麻酔・集中治療にかかわる者にとって最も重要なガス状分子です1)。酸素が,ミトコンドリアでの酸化的リン酸化によるATP産生に必須な分子であると同時に,活性酸素の発生を通じて組織障害を引き起こす可能性をもつという両義性のある分子だからです2)。2019年のノーベル生理学・医学賞は,酸素が足りない状態である低酸素の感知機構の基礎研究に与えられました3,4)。臨床現場で麻酔科医は,動脈血の酸素濃度をガス分析またはパルスオキシメータで頻繁にというか常時確認しながら患者管理を行っています。本稿は,この酸素の運搬に深くかかわる論考です。
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