こどものことをもっと知ろう 第19回
異物誤飲・誤嚥
多賀谷 貴史
1
Takashi TAGAYA
1
1国立成育医療研究センター 救急診療科
pp.1128-1131
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201813
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麻酔科研修医:小児の異物誤飲・誤嚥症例で異物除去のため,全身麻酔を担当することが時々あるのですが,お子さんの負担は大きいですし,ご両親も強く後悔されていることが多く,切ない気持ちになりますね。
小児科医:いつも対応していただき,ありがとうございます。小児は発達,反射の特性から,さまざまな異物を誤飲・誤嚥する危険があります。切ない状況を避けるため,事故予防の啓発も小児科医・小児医療関係者の重要な役割として認識されつつあります。また,社会全体で,誤飲・誤嚥を含めた事故による傷害から,こどもを守ることを目指した活動も始まっています。
…
小児は生後5〜6か月ごろから,手につかんだものは何でも口に持っていくようになります。これはこどもの成長の発達段階で自然な行動ですが,異物誤飲や誤嚥が多発することとなります。誤飲とは消化管内に,誤嚥とは気道内に異物が迷入した状態です。
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