diary
沖縄県うるま市
西 啓亨
1
1沖縄県立中部病院 麻酔科
pp.863
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201750
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当院は,戦後,本土復帰前に開設された県内で最も歴史のある研修病院です。全国に先駆けた米国式の研修システムのため,海外の医学部卒業生を含めさまざまな大学出身の研修医が集っています。現在も米国の大学・教育病院から多くの講師が来院するなど研修・教育環境が充実しています。昨年度は,コンサルタントとしてピッツバーグ大学の酒井哲郎先生が1週間来院され,肝移植の麻酔などの講義をしてくださいました。
臨床面では,沖縄本島の中・北部の広い医療圏をカバーしており,年間7千件以上の救急搬送を受け入れる,いわゆる「断らない」救急病院です。そのため手術の約25%が緊急手術です。交通外傷,転落外傷など高エネルギー外傷患者の緊急手術を多く経験できることが,県内の他院にはない当院の1番の強みです。また,総合周産期母子医療センターが併設されているため,産科症例も多く,年間450件以上の帝王切開術を施行しており,県内最多です。麻酔科医は,多くの緊急手術,特に外傷患者の大量出血,産科出血に迅速に対応しなければなりません。そのため,院内のシステム構築(大量出血プロトコルなど)にも多くかかわっており,チーム医療を実践できる環境です。今回のCOVID-19流行時期においても,気道管理チームの主導的立場で治療に携わっています。
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