徹底分析シリーズ もう一度始めるTIVA
なぜTIVAが必要なのか?—麻酔科医としての幅を広げ,患者の予後を改善する
森本 康裕
1
Yasuhiro MORIMOTO
1
1宇部興産中央病院 麻酔科
pp.706-708
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201717
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麻酔科医の中にも「TIVAは嫌い」という者が一定の数いる。なぜ全静脈麻酔(TIVA)は敬遠されるのだろう?
・吸入麻酔のほうが簡単
・TCIポンプがない
・ディプリバンキットを組み立てるのが面倒
・術中覚醒を起こしたことがある
など,その理由はさまざま考えられる。ほとんどの麻酔は吸入麻酔で維持できるというのも理由の一つかもしれない。一方で近年,電気生理学モニタリングが普及してきたのでTIVAを実践せざるを得ないという読者もいるだろう。
本特集は,いろいろな理由でTIVAをやってこなかったがこれからやらないといけないベテラン,およびこれからTIVAをどんどん実践したいという若手に向けて,TIVAを基本からもう一度復習しようという企画である。最初に,なぜTIVAが必要なのかを考えてみたい。
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