徹底分析シリーズ 麻酔科医を取り巻く医療機器・器具—手術室のことをもっと知りたい あなたへ
大量出血時のコマンダーとして自己血回収装置を使いこなそう—危機的出血時の強力な助っ人
岡田 慎也
1
,
下出 典子
2
Shinya OKADA
1
,
Noriko SHIMODE
2
1兵庫医科大学病院 臨床工学部
2兵庫医科大学 麻酔・疼痛制御科学講座
pp.654-659
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201701
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手術室における致死的偶発症の多くは出血による。特に予期せぬ危機的出血に対してはすみやかな対応が必要で,日本麻酔科学会は2007年に『危機的出血への対応ガイドライン』1)を作成し普及に努めている。このガイドラインに「自己血回収装置」の使用について記載がある。院内に赤血球液(RBC)の備蓄がない場合,生命を維持するためのヘモグロビン(Hb)値を確保できる有用な装置である。その使用について「技士さんにお任せ〜」ではなく,麻酔科医も知っておく必要があるのではないか。
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