増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル
Ⅲ.産科編
分娩当直での緊急対応
分娩時の大量出血/弛緩出血
堤 誠司
1
1山形大学医学部産科婦人科学講座
pp.261-264
発行日 2019年4月20日
Published Date 2019/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209692
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当直医へのコール
◉「先ほど分娩された方が,ぐったりとした感じで全身倦怠感を訴えています.皮膚も湿潤していて,呼吸が速くなっています」
(全身状態が,通常の産後経過に比べ違和感がないかどうか?)
◉「分娩後の出血が持続しており,触診にて子宮の収縮が不良です」
(出血量の総量と時間当たりの出血量がどれくらいか?)
◉「血圧は○○/○○mmHg,脈拍は○○拍/分,酸素飽和度は○○%でショックインデックス(shock index : SI),JCSは○○です」
(見かけの出血量とバイタルサインの乖離がないか,意識状態の変化はどうか?)
当直医師の診察を依頼する際には,以上の情報を伝えてもらう.状況(S : situation),背景(B : back ground),評価(A : assessment),提案(R : recommen dation)のいわゆるSBARを用いて,シンプルかつ効果的に報告してもらうようにしておくことが有効である.
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