徹底分析シリーズ 補助循環
PCPSの理解—仕組みと弱点を押さえて,助っ人の力を引き出す
蜷川 純
1
Jun NINAGAWA
1
1国立成育医療研究センター 手術・集中治療部 麻酔科
pp.878-883
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201467
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percutaneous cardiopulmonary support(PCPS)とは,「経皮的心肺補助装置」。読んで字のごとく呼吸機能と心機能を補助するデバイスである。心不全や呼吸不全において酷使された心臓や肺に休んでもらい,来たるべき復活の時に備えてコンディションを整えている間(もしくは新たな心臓や肺を待つまでの間),心臓と肺の代わりをしてくれる一時的な助っ人である。全身の酸素需要供給バランスを考えながら日々過ごしている麻酔科医には心強い存在だが,何事も助っ人に任せっきりはよくない。どんなに最強の助っ人でも,短所はある。その長所を最大限に発揮してもらうべく,麻酔科医が把握しておきたいPCPSの特徴について概説する。
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