徹底分析シリーズ 補助循環
VADの循環管理—右心不全の理解とRVAD装着まで
金丸 栄樹
1
Eiki KANEMARU
1
1横浜市立大学附属病院 麻酔科
pp.884-891
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201468
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心室補助装置ventricular assist device(VAD)に関する手術は多様性に富んでいる。新規に左心補助装置left ventricular assist device(LVAD)を装着する症例以外にも,体外設置型VADから植込型VADへの変更手術や右心補助装置right ventricular assist device(RVAD)装着術,さらにその離脱術がある。VADの種類も複数あり,拍動流型と定常流型に分けられ,定常流型には軸流型と遠心型がある。このように複雑で多様性があることから,多くの麻酔科医が苦手意識をもっている分野ではないだろうか。しかし,押さえるべきポイントを理解すれば,思っているほど複雑ではない。
本稿では,どのような病態生理学的特徴をもった重症心不全患者がVADを装着するのか,またLVAD装着後の循環管理のポイントとして右心不全の管理について述べる。
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