徹底分析シリーズ PCI
PCIのための画像診断—冠動脈造影,冠動脈CTの読み方
宮﨑 亮一
1
,
足利 貴志
1
Ryoichi MIYAZAKI
1
,
Takashi ASHIKAGA
1
1武蔵野赤十字病院 循環器科
pp.544-550
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201398
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虚血性心疾患に対する治療を行うためには冠動脈の解剖の理解が必須である。冠動脈の画像診断法として,今なおカテーテル挿入による冠動脈造影coronary angiography(CAG)がゴールドスタンダードであり,正確な読影技術を習得する必要がある。しかしCAGは侵襲的であり,一定の確率で合併症を起こす危険性があることから,近年は冠動脈CTが好んで施行されている。multi detector-row computed tomography(MDCT)の進歩によってCAGに近似する画像が描出できることはもちろん,CAGでは判断できないプラークの性状や局在などの有用な情報も得られる。冠動脈CTは虚血性心疾患のスクリーニングとしてはもちろん,PCIを行ううえでCAGと同等に重要なモダリティーとなっている。本稿最後には最近注目されている「冠動脈石灰化スコア」と「FFRCT」についても解説する。
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