症例カンファレンス
活動性肺炎を合併した大腸イレウス
澤井 淳
1
,
諸隈 明子
2
,
宮村 加奈子
2
,
田代 直規
2
,
篠崎 正彦
3
,
吉岡 斉
3
,
堀江 里奈
4
Akiko MOROKUMA
2
,
Kanako MIYAMURA
2
,
Naoki TASHIRO
2
,
Masahiko SHINOZAKI
3
,
Hitoshi YOSIHOKA
3
,
Rina HORIE
4
1帝京大学医学部 麻酔科学講座
2佐賀県医療センター好生館 麻酔科
3東京都保健医療公社豊島病院 麻酔科
4京都府立医科大学 疼痛・緩和医療学教室
pp.15-28
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201284
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
医学の進歩に伴う高齢化の到来という時代背景から,合併症を抱える高齢者の手術が増えている。きわめてリスクの高い高齢患者の手術施行件数が増加しており,症例報告なども上がっている。
日常臨床で,リスクは高いが手術の施行に待ったなしの症例に出会うことは多い。麻酔をかけることが困難な症例に対する明確なガイドラインもなく,判断は個々の麻酔科医に任されることになる。「負け戦」となる明らかな根拠があれば,患者を守る観点からも手術を止めるべきだが,そういう症例は実はあまり多くない。
提示症例のような判断に迷う麻酔管理をどう扱うかは,それこそ麻酔科医の腕の見せどころであり,各PLANは非常に価値のあるものとなっている。読者諸兄も自分ならばどうするかという視点で読み進めていただきたい。
どんな時でもそうだが,大事なことは,主科との密なコミュニケーションと,患者との信頼関係の構築になるだろう。
Copyright © 2019, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.