Japanese
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特集 いまイレウスを診療する
C イレウスの処置と手術
大腸癌イレウスの治療
Management of obstruction due to cancer of the large bowel
内海 俊明
1
,
丸田 守人
1
,
黒水 丈次
1
,
宮島 伸宜
1
Toshiaki UTSUMI
1
1藤田保健衛生大学消化器外科
pp.757-760
発行日 1992年6月20日
Published Date 1992/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900824
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ポイント:大腸癌イレウスの特徴は,進行した癌であること,その多くが高齢者であり,さらに発症から診断までの時間が長く,全身状態が比較的悪いことである.したがって,治療は手術の安全性と癌の根治性が満足されなければならず,患者の全身状態により適切な術式を選択する必要がある.
治療の原則は,右側結腸癌では緊急に一期切除吻合を行い,左側結腸癌では全身状態不良の場合は分割手術を行う.イレウス症状が比較的軽度の場合はイレウスチューブにより減圧した後,待機的一期切除吻合を行う.この方針による治療では合併症はなく,予後は根治手術ができればイレウスを呈した大腸癌でも,良好な5年生存率を示し,イレウスを呈さない大腸癌と差を認めない.
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