徹底分析シリーズ ダヴィンチ手術の現在地
消化器外科のロボット支援下手術—従来型腹腔鏡下手術を凌駕する低侵襲手術の可能性
井手 貴雄
1
,
與田 幸恵
1
,
能城 浩和
1
Takao IDE
1
,
Yukie YODA
1
,
Hirokazu NOSHIRO
1
1佐賀大学医学部 一般・消化器外科学講座
pp.870-873
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201188
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2018年度診療報酬改定により消化器外科領域へのロボット支援下手術robot-assisted surgery(RAS)が保険適用となった。RASは,従来の腹腔鏡下手術にはない術野展開をもたらすとともに,より精緻な手術操作を可能とする。当科において胃癌に対する従来型腹腔鏡下胃切除術との比較では,術後合併症発生率,膵液瘻発生率が減少,術後在院日数が短縮し,RASの有用性が示された。今回の保険収載に伴い,ロボット支援下胃切除術は急速に普及する可能性がある。
本稿では,当科での経験と文献的考察を踏まえ,消化器外科領域,特に胃癌に対するロボット支援下胃切除の現状と今後の展望について概説する。
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