症例カンファレンス
小児の扁桃摘出術
加古 裕美
1
,
原 貴子
2
,
北村 祐司
2,3
,
竹田 みちる
4
,
橘 一也
4
,
甫母 祐子
5
,
虻川 有香子
5
Takako HARA
2
,
Yuji KITAMURA
2,3
,
Michiru TAKEDA
4
,
Kazuya TACHIBANA
4
,
Yuko HOBO
5
,
Yukako ABUKAWA
5
1あいち小児保健医療総合センター 麻酔科
2松戸市立総合医療センター 麻酔科
3千葉大学医学部附属病院 麻酔・疼痛・緩和医療科
4大阪母子医療センター 麻酔科
5東京慈恵会医科大学附属病院 麻酔科
pp.823-839
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201180
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
扁桃摘出術は,市中総合病院でも日常的に行われている手術の一つである。LiSA読者の中にも,小児の扁桃摘出術の麻酔管理を経験した方は多いだろう。日本では一般的に入院して行われることが多いが,米国の小児病院では,低リスクのものは日帰り手術で行われており,気軽に行うことができる手術と考えがちである。一方で,低酸素脳症や死亡例などの重篤な術後合併症が意外に多いという研究が発表され,あらためて警鐘が鳴らされている。扁桃摘出術を受ける小児は,症例によって重症度が大きく異なるため,リスクを適切に評価し,安全な術後管理を意識した麻酔計画を立てる必要がある。実際に麻酔計画を立てるにあたって,具体的にどのような点に注意が必要か,今一度,初心に戻って考えてみたい。
Copyright © 2018, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.