Japanese
English
シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際
④アデノイド切除・扁桃摘出術(小児)
④Adenotonsillectomy in children
佐野 光仁
1
Mitsuhito Sano
1
1大阪府立母子保健総合医療センター耳鼻咽喉科
pp.497-502
発行日 2006年6月20日
Published Date 2006/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100711
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Ⅰ はじめに
前例のない超高齢化社会に突入し,また超低体重児などの小児医療の進歩により,医療の水準は進歩するものの医療費は増加を続けている。現行の出来高払い制度は,ややもすると過剰診療に陥りやすいことや,医療の質が十分に評価に反映されないなど批判が多い。そのために医療費をいかに適正化するかが検討されている。これらを踏まえて2003年より特定機能病院の一般病床で診断群分類(diagnosis procedure combination:以下,DPC)1,2)による包括的診療報酬制度が導入され,またさらに2004年からは一部の民間病院にもDPCに基づく包括的医療評価の対象が広がった。このような風潮は特定機能病院だけでなく,一般病院にも広がると推察される。そこには医療内容の明確化,医療の標準化,業務の効率化,また医療の質の向上を目的としてクリニカルパス(以下,パス)による治療3)が採用され,その使用も増加している。耳鼻咽喉科領域においても用いられるようになった4~6)。
われわれの病院では包括診療報酬制度は導入されていないが,今後の展開を見据えて,耳鼻咽喉科で行われている,パスにより治療計画が立てやすい扁桃摘出術とアデノイド切除術のパスを紹介する。
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