徹底分析シリーズ ダブルルーメンチューブ
さまざまなダブルルーメンチューブ—弘法は筆を選べ
萩平 哲
1
Satoshi HAGIHIRA
1
1関西医科大学 麻酔科学講座
pp.542-546
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201125
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筆者は「プロは道具に拘らなければならない」と考えている。「弘法は筆を選ぶ」のである。使用する道具を熟知することは最高の仕事をするために必須である。「敵(患者の気管・気管支の解剖)を知り,己(道具)を知らば百戦これ危うからず」である。
本稿では,現在使用可能なダブルルーメンチューブdouble-lumen tube(DLT)について解説する。なお,初期のDLTはネオプレンゴム(赤ゴム)製でカリーナフック付きのカーレンス(Carlens)チューブ1)(左用),ホワイト(White)チューブ2)(右用),やフックのないRobertshawチューブ3)であるが,本稿では触れない。また,分離肺換気用のチューブとして,かつては2本の気管チューブを並べて1本のチューブにしたツインルーメンチューブ(ポーテックスⓇ スミスメディカル・ジャパン社)というものが存在したが,現在では販売されていない。海外には似たデザインのチューブが現存するようである。
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