連載 blockstories 超音波ガイド下末梢神経ブロック 実践49症例 その後
腸骨筋膜下ブロックの再評価
森本 康裕
1
Yasuhiro MORIMOTO
1
1宇部興産中央病院 麻酔科
pp.526-529
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201121
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腸骨筋膜下ブロックfascia iliana compartment block(FICB)は,大腿動脈の拍動と針が筋膜を2回貫通するときのポップ感を頼りに,大腿神経が存在する腸骨筋膜下のコンパートメントに局所麻酔薬を投与する方法であり,超音波ガイド下神経ブロックが登場する前から行われてきた。超音波ガイド下法の登場で大腿神経ブロックが容易に施行できるようになり,やや影の薄い存在だったが,近年,FICBを長軸法で行い広範囲の鎮痛を得る方法が報告され,再度注目されている。筆者が2017年のNew York School of Regional Anesthesia(NYSORA)年次集会へ参加した際, Hadzic先生はこれをFICBの“re-born”であると説明されていた。
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