近代吸入麻酔科学のパイオニア Edmond I Eger IIの逝去
Anesthesia Group Celebration of Ted's Lifeに参加して
安田 信彦
1
1上尾中央総合病院 診療部麻酔科
pp.398-402
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201094
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Egerの麻酔科学への貢献
吸入麻酔薬の研究家として知られているEdmond I Eger II(Ted)が2017年8月26日,家族に見守られながら,サンフランシスコ郊外のティブロンにある自宅で息を引き取った(写真1)。87回目の誕生日が目前だった。
若い麻酔科医は彼のことをよく知らないかもしれないが,最小肺胞濃度minimum alveolar concentration(MAC)や血液/ガス分配係数は知っているだろう。当時フェローだったLawrence Saidman(元Anesthesiology編集委員長)とともにMACの概念を生み出したのも,血液/ガス分配係数と吸入麻酔薬の薬物動態的な性質を結びつけたのもTedである。これらに関する学問体系を確立し,現在のような吸入麻酔薬の論理的な投与を可能にした。
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