症例検討 ICUにおける感染性合併症
人工呼吸器関連肺炎—限られた時間で確実に病態を紐解いていく
松内 太郎
1
,
小野寺 悠
2
,
中根 正樹
3
Taro MATSUUCHI
1
,
Yu ONODERA
2
,
Masaki NAKANE
3
1山形大学医学部附属病院 麻酔科
2山形大学医学部附属病院 麻酔科/高度集中治療センター
3山形大学医学部附属病院 救急部/高度集中治療センター
pp.1148-1154
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201008
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症例
70歳の男性。身長165cm,体重60kg,体表面積(BSA)1.66m2。陳旧性心筋梗塞と慢性心不全の既往あり。交通事故による多発外傷で,肝損傷,肋骨骨折,骨盤骨折を受傷し,骨盤骨折にはIVR動脈塞栓を施行済み。ICUに入室し加療後6日目。気管挿管人工呼吸管理中。本日の胸部X線写真で右下肺野に新たな浸潤影が出現し,酸素化が悪化。呼吸不全が進行しているようだと外科からコンサルトされた(図1)。
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