高齢・超高齢透析患者の致死的感染症
肺炎 人工呼吸器関連肺炎
磯川 修太郎
1
,
石松 伸一
1聖路加国際病院 救急部
キーワード:
抗細菌剤
,
疾病の発生
,
集団サーベイランス
,
人工呼吸器関連肺炎
,
ケアバンドル
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Disease Outbreaks
,
Population Surveillance
,
Pneumonia, Ventilator-Associated
,
Patient Care Bundles
pp.159-164
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016206380
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人工呼吸器関連肺炎(VAP)の発症には,気管チューブの存在が影響しており,気管チューブを介したmicroaspirationが原因となる.人工呼吸器管理中に肺に浸潤影をきたす疾患は多数あり,VAPの診断にgold standardはない.ICUにおける院内感染症の原因としてもっとも多く,死亡率も高いため原因菌を想定した初期治療が重要となる.また,VAPは医原性の病態であるため,発症の予防をすることも重要であり,院内でのサーベイランスやリスクファクターの認識,個々の施設で適用可能なVAPバンドルの遵守を行うことが望まれる.VAPの予防は個人単位で行えるものではなく,関与するスタッフ全員の意識改革が必要となる.
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