特集 呼吸管理―病態把握と緊急介入に必要な知識と技術―
侵襲的な呼吸管理
人工呼吸器関連肺炎の予防と治療
伊藤 雄介
1
ITO Yusuke
1
1兵庫県立尼崎総合医療センター小児救急集中治療科/小児感染症内科
pp.1571-1574
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002101
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はじめに
人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia:VAP)は,人工呼吸器を使用している患者の代表的な医療関連感染症である。人工呼吸器装着中の患者の1~5%1)に発生し,成人に比べると小児の死亡のリスクは低いものの2),人工呼吸器管理期間の延長やPICUの滞在日数延長につながる3)。サーベイランス指標として2013年より米国Centers for Disease Control and Prevention/National Healthcare Safety Network(CDC/NHSN)はventilator-associated event(VAE)を採用し,小児も数年遅れて採用されているが,現場で治療・感染対策するのにイメージしやすいものはVAPである。
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