症例検討 デスフルランを使いこなそう 2
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    巻頭言
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                安田 信彦
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1上尾中央総合病院 麻酔科
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.525
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 2017年6月1日
                  Published Date 2017/6/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200867
                
                - 販売していません
 
- 文献概要
 
他の工業先進国に遅れること約20年,日本でもデスフルランが使用できるようになってから数年経ち,幅広く使用されるようになった。国内で発売された当初は,多くの麻酔科医が気道刺激性を強く懸念していたのをはじめ,覚醒の速さに既存の麻酔薬と臨床的に有意な差がないと考えるなど,不慣れゆえに生じたデスフルランに対する不安や誤解があったかに思う。実は,海外で発売された当初も似たような状況があって,日本と同様,実際に使ってみた麻酔科医が予想以上に良い印象をもち,普及に及んだ。最大の特長である“覚醒の速さ”という利点が短所に勝っていることも考えられる。特に高齢者にとってさまざまな身体機能が早く回復することは重要であろう。心保護作用を有することも示唆された。また,デスフルラン麻酔中に運動誘発電位のモニタリングができることも判明した。気道刺激性についても,日常的な臨床において困るほどのものではなさそうである。麻酔からの回復の過程で患者が強く咳込むことはあるが,それは気道刺激性のためというよりも,防御機能である気道反射の回復が早いからと考えるほうが妥当かもしれない。特に現状では,咽頭機能の回復の速さは他の追随を許さない。本文中に科学的な根拠とともに詳細が記されている。通念にとらわれることなく,オープンなマインドで本症例検討を読んでいただきたい。
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