徹底分析シリーズ 続 痛み治療の素朴な疑問に答えます
どのような病態の慢性痛患者に認知行動療法は効果が期待できますか
恩田 優子
1
,
北原 雅樹
1
Yuko ONDA
1
,
Masaki KITAHARA
1
1東京慈恵会医科大学附属病院 麻酔部ペインクリニック
pp.238-241
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200800
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国際疼痛学会International Association for the Study of Pain(IASP)により,痛みは,「実際に何らかの組織損傷が起こったとき,または組織損傷を起こす可能性があるとき,あるいはそのような損傷の際に表現される,不快な感覚や不快な情動体験」と定義される。痛みがあくまでも主観的な体験であり,必ず心理的側面があることを考えると,身体的側面だけを対象とした治療に限界があるのは理解できるだろう。欧米では以前から,認知行動療法cognitive behavioral therapy(CBT)を実施し,成果を挙げている1)。
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