特集 カリキュラムを検討する
文部省カリキュラム改善案に思う
教育効果の期待できるもの
白崎 信
1
1群馬大学医学部付属看護学校
pp.13-15
発行日 1964年10月1日
Published Date 1964/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905359
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複雑な気持だった
全国国立大学医学部付属看護教育教務主任連絡協議会が去る6月10日に本校(群馬大学)で開催された。その折に決議された事項について関係各省に要望書を提出して帰って来た。この連絡協議会の折に,文部省より看護教育改善委員によって作製された看護学校(3年制)教育課程改善案が示された。この教育課程改善案について何か書くようにとの依頼をうけたが原稿締切の日まで2週間しかない。協議会後1ヵ月すぎているが,その間この問題についてはじっくり考える時間をもたなかった。長年教育改善について考えもし改善案の出ることをのぞんではいたが,今突然この課程について書くことはたいへんむずかしい。しかし,協議会の当番を受け持った本校の責任からも書かねばならないようにも思い,全くの私見として現在までに感じたことを書くことにした。
この案を見たときの私の気持ちは複雑であった。それは長い間この教育課程,教育内容,教育方法およびその効果について考え苦慮し,実習病院の状況をも考慮して,機会あるごとに具体的に検討し改善を推進して来たのである。本校では,去る昭和37年から,本校講師の協力のもとに教育改善に着手することができたのである。毎日最前線でこの問題と取り組んでいた私としては,この連絡協議会がもっと積極的に「教育改善案」を出してもよかったのではなかったかという感じが強い。
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