症例検討 腰痛
総論1 腰痛に対する最近の整形外科的治療について
稲波 弘彦
1,2
Hirohiko INANAMI
1,2
1岩井医療財団 稲波脊椎・関節病院
2岩井整形外科内科病院
pp.150-155
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200781
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筆者は2001年から脊椎の内視鏡手術を行ってきており,2014年,岩井整形外科内科病院では日本全国の脊椎内視鏡手術の約10%を行っていた1)。2015年7月に稲波脊椎・関節病院を開設したので,当財団の脊椎内視鏡手術は合計で日本全国の15%強を行うことになっていくと思われる。筆者自身が行った脊椎内視鏡手術例は現在までで3000件以上である。
内視鏡手術では,癒着が少なく,また術後の疼痛も少ないので,新たな症状が起こってきても追加手術を行うことが容易である。一方で患者の身になれば,主訴を最小限の侵襲で治療することを望むであろう。そこで病変部位の正確な診断を行い,その部分をピンポイントで手術する方針に則って十数年にわたって治療を行ってきた。この経験から,腰痛の診断と治療に関する筆者なりの見解を述べたい。
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