徹底分析シリーズ “エビデンス”に立ち向かう
ポストp値時代のエビデンス—AmazonやGoogleのベイズ推定に学ぶ
児玉 龍彦
1,2
Tatsuhiko KODAMA
1,2
1東京大学 先端科学技術研究センター
2東京大学 アイソトープ総合センター
pp.1058-1061
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200705
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医学,生物学のエビデンスの求め方に激変が起こっている。それは,これまでエビデンスの金科玉条とされてきたフィッシャー統計のp値に懐疑論が起こり,それが米国統計学会American Statistical Association(ASA)のコンセンサスになってきたことである(表1)1)。
その背景は,コンピュータサイエンスがめざましく進み,これまでの「確率は変わらない」というフィッシャー統計に代わって,フィッシャーが目の仇にしてきたベイズ推定がAmazonやGoogleの新しいやり方になってきたからである。
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